vol.71
あれは、教室をオープンして
半年ほど過ぎた夏の日の夜でした。
普段は、教室住まいがばれないように
夜の9時にはロフトに上がって寝ていました。
しかし、その日は
何か見たいTV番組があったのでしょう。
夜11時くらいまで起きていました。
番組が終わり、そろそろ明かりを消して
寝る準備に入っていたころです。
突然、教室の扉を
「コンコン!」
と叩く音が聞こえました。
「こんな夜中に一体だれ!?」
困惑する中、ご近所の方かもしれないし
電気ついているから、誰かいるのばれているし
など色々なことを一瞬で考え
扉を開けることにしました。
寝る寸前だったので
私の恰好はTシャツと短パンの
ラフな姿です。
「パソコン習いたいんだけど。」
まさかの入会希望者でした。
完全にOFFになっていた頭を
瞬時にONに切り替え、笑顔で答えます。
「今、資料をお持ちしますね。」
教室内に入っていただこうかと思いましたが
生活臭が出てしまっていたので、扉を一旦閉めて
少しお待ちいただこうと判断しました。
営業中は隠しているTVを片づけつつ
入会案内の資料を用意します。
TVを見ながら食べていた
お菓子の残骸などを片付けながら
急にふと我に返ります。
「こんなTシャツ・短パンの寝間着の恰好で出るのは失礼では!?」
私服に着替えようかと思いましたが
そもそも私の私服は寝間着に
毛が生えたようものしかありません。
私の戦闘服である
スーツに着替えようかとも思いましたが
急にスーツになるのも変ではないか?
色々なことを考えましたが
そもそもお待たせするのが失礼なんじゃないか!?
という結論にいたり、そのままの恰好で出ることにしました。
「お待たせしました!・・あれ!?」
私が教室内でわちゃわちゃしている間に
待ちきれずに帰ってしまいました。
ボロ市通りの先にその方の帰る姿が見えます。
「お客様ー!(待ってー!)」
必死に追いかけ、無事に
入会資料をお渡しすることができました。
後日、入会申込書をお持ちになり
無事に入会したSさん。
このSさんが、のちにたくさんの生徒さんを
紹介してくれることになります。
次回に続きます。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
