vol.78
伊藤園の独身寮に入居した初日。
鬼の寮長と初対面の瞬間が訪れました。
私の会社の寮のイメージですが
元々よくは思っていませんでした。
学生時代は気ままな一人暮らしを
謳歌していた私。
家族以外のだれかと一緒に住むのも
初めての経験でしたし、しかも相手が会社の先輩方です。
当時の伊藤園はバリバリの体育会系の会社。
「会社でも寮でも緊張しっぱなしの生活なんて、耐えられるのだろうか?」
そんな思いでお会いする寮長は
私の想像をはるかに超えた方でした。
「そんなにかしこまらなくていいよ。寮長なんて名前だけだから」
そこには、アイドル風のさわやかなイケメンの
寮長が立っておりました。
「N君、またみんなに変なこと言ってたでしょ?」
Nさんに脅されて、てっきり
「男塾」の富樫源次のような寮長を
想像しておりました。
あまりのギャップに、すっかり拍子抜けです。
これが、寮長Eさんとの出会いでした。
もう一つEさんとのエピソードを。
入社して数ヶ月が過ぎたころのことです。
私の当時の担当はトラックに乗って
自動販売機を回るルートセールスでした。
トラックにはラジオがついていて
移動中はラジオを聞きながら運転します。
ある日、ラジオからめったに流れない
X JAPANの「Endless Rain」が流れてきました。
大のXファンの私は
食い入るように耳を傾けます。
すると、1本の電話が鳴りました。
電話を見ると、寮長Eさんです。
「田中君!今、ラジオでEndless Rainが流れているよ!」
「今、聴いています!」
いいところで邪魔しないでくれ!
と思い、早々に電話を切りました。
かつて、鬼の寮長と恐れていたEさんに
なんて無礼な態度だったのだろう。
25年の時を超えて、謝りたいと思います。
Eさん、あの時は誠に申し訳ございませんでした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
