vol.81
前回の心霊スポット編の続きです。
深夜の群馬の山奥にKの車で行き
運転は私がしていました。
しかし、助手席のKは大きな慰霊碑を
見た瞬間からずっとビビっております。
目的のスポット「A」はかなり山奥です。
その時期は3月くらいでした。
その日の昼間の天気は晴でしたが
標高が高まるにつれ、山道にはまだ雪が残っていました。
Kの車はノーマルタイヤでした。
「雪は残っているけど、もうちょっとで着くからまあ大丈夫だろ」
今思えば、本当に無謀で危険極まりない
若気の至りでした。
良い子の皆さんは絶対に真似しないでくださいね!
嫌な予感はしていましたが
そのまま進むことにしました。
そして山道を進み、カーブを曲がったところで
悲劇は起こりました。
キュルキュルキュル!
道路が完全にアイスバーンになっており
車が動かなくなっていまいました。
慌ててアクセルとハンドルを操り
何とか進もうとしますが
タイヤは空転するだけです。
進むことができないので
ギアをバックに変えますが
やはりタイヤはキュルキュルと滑るばかりです。
軽いパニックになりながらも
このピンチを打開する策を考えます。
まずは、Kに車を後ろから押してもらおうと考え付きます。
「K。車から降りて、後ろから押してくれる?」
「無理です無理です!」
なんとこの期に及んでKはビビったままでした。
あたりは街灯もない山道なので
真っ暗で確かに怖いです。
「いやいや、お化けにビビっている場合じゃないんだよ!生きるか死ぬかだぞ!」
怖がるKを何とか説得し
車を後ろから押してもらいます。
キュルキュルキュル!
やはりタイヤは空転するだけで
一向に前に進みません。
その場所は山奥で
携帯の電波も繋がらないところでした。
人通りはもちろん、車も私たち以外
1台も来そうにありません。
おばけにビビっていたKも
さすがにお化けよりピンチなことに
ようやく気付き始めます。
「田中さん。トランクに充実野菜がケースで積んであります」
それは、Kが営業中に
自分で買った商品でした。
深夜の山奥で、野菜ジュースで
飢えをしのぐ長期戦を覚悟し始めます。
「明日の朝礼、どうしようかね」
結構なピンチなのに
明日月曜日の朝礼に出れないことを
心配する私とK。
果たして、このピンチを切り抜けられるのか?
そして、朝礼は無事に出席できるのか?
次回に続きます。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
